バブル期に女子高生だった私は、年上のお姉様たちがこぞってBell&Rossやロレックスを身につけている姿を見て成長しました。とにかく高額であることに価値がある、というわかりやすい指針をもとに己のポリシーを確立していったようです。

 

都内の私立高校に通ってはいたものの、さすがに高校時代の同級生が高級時計をしてくるようなことはありませんでした。付属大学に上がると、ポツポツと「あの」憧れのロレックスやカルティエ所有者が現れ始めました。

 

新卒で一般企業に入社すると、育ちの良いお嬢様は清楚なカルティエのタンクフランセーズ、お坊ちゃまはオメガのスピードマスターあたりを着けていましたね。親が金持ちだとスタートラインでこんなにも差ができてしまうのか、とショックを受けたものです。当時の私は国産の10万円前後のものを着けるのが精いっぱいでした。

 

10代後半から20代前半で「高級時計への憧れ」という種をまき、芽が出てきたのは28歳。ロレックス デイトジャストから始まり、33歳にロレックス オイスター パーペチュアル、38歳でカルティエ タンク フランセーズ、40歳でカルティエ サントスドゥモワゼル、と所有物は計4個となりました。でもよくよく考えてみると、着けられる腕は一本なんですよね。今までの腕時計への湧き上がる欲望は一体何だったのだろう?とある時期ふと目が覚めたのです。憧れのものを身に着ける自己満足のためだけの散財でした。ホント散財です。

 

ついでに、高級時計を着けるときは、服装もそれなりじゃないと逆にみっともないものです。ふつうのOLごときがロレックスつけていたなんて・・・今考えても恥ずかしい限りです。今はファストファッションなので、時計はスマホ。冠婚葬祭や学校行事にサントスドゥモワゼルを「見えないように」着けるくらいでしょうか。バブルなおばさんに見られたくないのでひっそり着けています。

 

どうしよう、このコたち。メンテ費用も馬鹿にならないので、そのうちフリマサイトか何かで処分しようと思います。

ブランド高級時計君たち、夢をありがとう。

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